前頭側頭型認知症(ピック病)の患者だと、
「薬やサプリメントを飲ませること」がとても大変だった。
私たちの行なったことは次のとおり。
1.患者(母)本人は、認知症と知らない。
ウィンタミンを心臓の薬だと思っている。
医師、調剤薬局に対し、
「認知症の薬だと知ると、薬を飲まないので、
認知症ではなく心臓の薬ということにして欲しい」とお願いした。
※ 医師によると、実際に心臓が悪いため、興奮させないために、
ウィンタミンの投与することは問題ないとのこと。
2.それでも薬を飲まないので(怒)、
私が偽葉書を作って、患者宛に偽葉書を出した。
「○○病院ですが、△△さん薬を飲んでいますか?飲まないと心臓が危険ですよ。」
と偽葉書に書いた。
これは、効果があった。
家族が投薬を管理するのは限界だった(本人が薬を隠す、怖くて聞けない)。
しかし、飲み忘れると、次第に、独り言、易怒が増えてくる、、、。
本人が心臓を心配し、本人が習慣で薬を飲むと、とても楽だった。
3.薬を飲む週間をつけるため、携帯電話をプレゼントし、
アラームで、6時と18時に、「薬の時間」として鳴らした。
習慣づけのため、1~2ヶ月続けた。
子どもがプレゼントした携帯電話だったので、喜んで受け入れられた。
4.フェルガードは、認知症との関係はふせ、サプリメントとして家族全員で飲んだ。
これは、効果があった。
家族が投薬を管理するのは限界だった(本人が薬を隠す、怖くて聞けない)。
しかし、飲み忘れると、次第に、独り言、易怒が増えてくる、、、。
本人が心臓を心配し、本人が習慣で薬を飲むと、とても楽だった。
3.薬を飲む週間をつけるため、携帯電話をプレゼントし、
アラームで、6時と18時に、「薬の時間」として鳴らした。
習慣づけのため、1~2ヶ月続けた。
子どもがプレゼントした携帯電話だったので、喜んで受け入れられた。
4.フェルガードは、認知症との関係はふせ、サプリメントとして家族全員で飲んだ。
フェルガードを家ではなく、別の場所で受け取った。
梱包を開け、「認知症」に係るパンフレットなどは除いた。
箱に、「母用」、「父用」などと書き、それぞれ自分の箱を飲んだ。
梱包を開け、「認知症」に係るパンフレットなどは除いた。
箱に、「母用」、「父用」などと書き、それぞれ自分の箱を飲んだ。
「ただのサプリメントで、家族が飲んでる」とし、患者(母)の抵抗を減らした。
また、箱の減り具合で、本当に飲んでるか否か判るようにした。
ヨーグルトに混ぜることも検討したが、
そこまでしなくても、患者が飲んでくれたので、やめた。
5.フェルガードは、突然、家族が飲みはじめた。
患者(母)は、認知症の「こだわり」と、ピック病の反抗のためか、
言うことを聞かない。また、一度否定すると、くつがえらない。
患者を説得していると、家族の方が、疲れて、イラだってくる。
患者(母)には、「周囲の行動につられる」傾向があるので、
家族が突然、サプリメントを飲み始めた。
患者(母)に説明すると「こだわり」でイチイチ否定するので、「突然」始めた。
患者を説得していると、家族の方が、疲れて、イラだってくる。
患者(母)には、「周囲の行動につられる」傾向があるので、
家族が突然、サプリメントを飲み始めた。
患者(母)に説明すると「こだわり」でイチイチ否定するので、「突然」始めた。
「顔色良いね。調子いいんじゃない?」と患者に何度も言った。
一方、薬とフェルガードを飲み忘れたときは、
「心臓は大丈夫?!母のことが心配だ!」と
患者(母)を心配していることを、大げさに伝えた。
余談
思い返すと、ここまで家族で作戦を立てなければ、
患者(母)に薬やサプリメントを飲ませることは困難だった。
前頭側頭型認知症(ピック病)は、本人に病気という意識がない。
そのため、本人が自発的に、病院に行くことや、薬やサプリメントを飲むことがない。
いかにして、家族が患者を受診させるか、薬やサプリメントを飲ませるかが、
ポイントになると思う。
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