コウノメソッドの体験談を効率良く参照されたい方は、「目次(時系列に読む)」で「全22話」を順に読むことをお勧めします。「余談」は飛ばして結構です。

2019年6月23日

(第01話/全22話)認知症なのか元々の性格なのか家族は悩む

2019年8月5日更新

2011年頃、患者(母61歳)の状態は、次のとおりだった。

(1)易怒(怒り易い。突然、烈火のごとく怒り出す)
(2)自分勝手
(3)買物過剰(見たものを買う勢い)
(4)ゴミ屋敷化(ものを捨てない。家族が捨てると激怒する)
(5)失語(ものの名前が出ない。「あれ、あれ、あれが、、、」と言う。)
(6)独語(ずっと独り言を言っており、家族が耐えられない)


しかし、私のような素人がイメージする認知症は、
忘れ物、道に迷う、ご飯食べたことを忘れる、などであり、
患者(母)の状態とは、異なっていた。



そして、上記(1)から(6)の状態も、
「家族が気づけばそうだった」ので「病気なのか元来の性格なのか」家族は悩んだ
特に、患者(母)の配偶者(父)は、
昔からあの性格だ。認知症ではない」と思っていた。

結局、「認知症である」と判断し、コウノメソッドを行うのだが、
その判断の際に、役に立ったご助言等を紹介する。

(1)患者一人で生活できれば、良い。
   患者一人で生活できず、補助が必要であれば、駄目

(2)患者と家族が一緒に生活することができれば、良い。
   患者と家族が耐えられず一緒に生活することができなければ、駄目

(3)家族が「なんか変だ、認知症かも」と思ったら、認知症

(4)認知症の家族の会の方の経験談によると、
   『「性格かな」とずっと思っていたが、認知症だった』とのこと。
   本当に「ずっと性格かな」と思っていたとのこと。
   「性格なのか、病気なのか、悩みの繰り返しだった」とのこと。

(5)患者(母)は意識と記憶ははっきりしていた。
   電車に乗れるし、買い物もできる(過剰に)。
   「あれ、あれ、」と失語が酷いが、会話もできる。
   ただ、会話していると、「こだわっていること」を譲らない
   思い込み(妄想)ではなく、自分で嘘や間違いだと判っていることを、
   「こだわって」譲らない。


  この「こだわっている」というキーワードは、
  家族が感じる認知症の人の「何か変な状態」
       説明するのにぴったりだった。


   例えば、配偶者(父)が浮気していると言い張ることがあった。
   これば、嫉妬妄想のような妄想でなく、
   目がしっかりしていて、嘘だと判っていて、意地悪で言う
   家族が訂正しても、聞く耳を持たない。言い出したことを撤回しない。
   でも、妄想している様子ではない(家族はそれが判る)


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(第02話/全22話)振り返ってみると、おかしな行動


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